挑戦する

「フロー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

私はこの言葉を、例えばスポーツだと野球でバッターがピッチャーのボ
ールが止まって見えただとか、サッカー選手がゴールを決める瞬間、ほ
んの数秒間のボール処理を、何十秒にも感じながらプレーをしたような、
このような集中力が極まった状態の時のことを「フロー状態」とか「フ
ロー体験」であると聞いたことがありました。

今回私が読んでいる本には、そんな「フロー」についての内容が詳しく
書かれています。

「フロー体験 喜びの現象学」(M.チクセントミハイ 今村浩明 訳)

この本では、フローというものは別にスポーツ選手などに限ったことで
はなく、それは日常で一般の人にも起こりえるもので、自分の集中が急
激に高まり、それ以外のことが見えなくなりながらも、物凄く幸せを感
じている状態のことをフローと呼んでいます。

そして、このフローについてどんな条件が揃えばフローが生じるのか、
フローが生じる事でどう幸せなのか、それをどう持続するのかが書かれ
ています。

フローが起きる要因として、この本には「挑戦」と「スキル」という2
つ観点から説明をしています。

本書でも紹介されている図があるのでこちらを見て頂きたいのですが、
http://luceye.com/mel/images/flow.jpg

縦軸が「挑戦」で、横軸が「スキル」です。値は上に行けばいくほど、
右にいけばいくほど高くなります。

本書ではテニスを練習する初心者のことが例に出されています。
まず初心者がテニスを練習する時、ボールを相手側のコートにボールを
打ち返す練習だけをするとします。

何度も練習をする内にだんだんボールがネットを越えて、相手側のコー
トの方に玉が返せるようになります。
この時、この図でいうところのAからBに移動していく状態となります。

すると「退屈」ゾーンに入っていくことになるので、ただボールを相手
のコートに返しているだけでは「つまらない」「退屈」という感覚にな
ってきます。

そこで、今度は「挑戦」の度合いを高めます。
「相手のコートに、アウトにならないように連続で10球返す」などレ
ベルを上げる訳ですね。

そうすることで、今度はBからCへ移動していきます。

Cはフローチャンネル内に入っています。
自分の技術レベルと挑戦の度合いが、ある一定のつり合いが取れた状態
の時にフローに入り、「楽しい」という感覚が急激に高まったり、強力
な集中力を得たり、幸せを感じたりします。

一生懸命に挑戦だけを続けてしまい、自分のスキルが追いついていかな
い時は「不安」の度合いが大きくなります。

これを新卒者の就職活動に置き換えて考えてみると、学生はいきなり社
会人を相手に面接を受けるという「挑戦」をすることになります。

さらに面接が上手くいかない場合などは、スキルが本当に上がっている
のかどうか実感できずに、ひたすら挑戦することになるので、「不安」
のゾーンに入りっぱなしになり易い訳です。

挑戦をし続ける人にとっては、この「不安」を和らげていくために、自
分の「スキル」が上がっているという実感を得ることが大切だと思いま
す。
人からのフィードバックをもらうというのは、この実感を得るのにとて
も良いことだと思います。

ちょっと話が変わりますが、私はスポーツクラブに通っていて、コーチ
の方がよく「挑戦」という言葉を使っているのを耳にします。

その言葉を聞くたびに、まさにこの表を思い出すのですが、この「挑戦
」がないと、どんどん「退屈」ゾーンに入っていって、スポーツクラブ
に通う事も億劫になってくるんですね。

スポーツクラブでダイエットをしたり、筋肉をつけたいという人など、
継続することが必要な人にとって何よりこの「挑戦」こそが、「つまら
ない」「モチベーションが下がる」「やる気がでなくなる」というもの
から脱却する手段なのではないかと思います。

こう考えると、なにもスポーツクラブに限らず、普段の生活で「退屈」
「つまらない」「受け身」というのは、大抵の場合「挑戦」が足りない
のではないかと言えないでしょうか。

このメルマガでも、最近「主体的」「受け身」という言葉が出てきます
が、「主体的」と「挑戦」、「受け身」と「退屈」という言葉の間には
何か通じるものがある気がします。

ここ数年で、私は自分の体や心の調子が悪い時というのは、私自身が「
行動」を起こしていないことが原因になっていることがよくある、とい
うことを発見しました。

行動を起こさなくなってしまう原因として考えられるのが、

「行動を起こす」→「結果を見る」→「あまり変わらない」→「あれこ
れ悩む」→「行動が遅れる」

という流れなのではないかと思っています。
あれこれと悩むことは誰にでもあると思うのですが、それに伴って行動
が遅れることが非常によくないことだと思うのです。

「行動が遅れる」という状態は「停滞している」とも言い換えられると
思いますが、もし自分の中で何かが「停滞している」と感じることがあ
るのであれば、自分から行動を起こす、何かに挑戦する、ということを
始めてみてはどうかと思います。

ちなみに、私は10年以上前の5月のゴールデンウイークの時に、休みを
全部使ってホームページを作成するための勉強をしたことがあります。

その時やっていた仕事ではホームページに関する技術は必要がなかった
のですが、将来自分に必要になると思い、休みを全部使って勉強を始め
たのですね。

自分のお金と時間を使って勉強した訳ですが、結果としてそれが自分の
テキストを作ってネットで販売することに繋がっていきました。(実際
は勉強してから販売までは結構時間がかかっていますが、勉強したこと
が全ての土台になりました。)

将来、何が功を奏して自分の可能性が広がるのかは分かりませんが、と
にかく「自分が動かないとそもそも何も変わらない」ということを実感
しましたし、さらに言うなら「たくさん動けば必ず何か1つは「きっか
け」を作る」ということも感じました。

もし、今「挑戦」が足りていないと感じることがあったなら、今、この
タイミングで何かに挑戦をしてみてもいいかもしれませんね。

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