ナイトストライカー【レビュー】激シブ世界観と抜群にカッコイイ曲たち。課題はひ弱な筐体とゲームバランス

おもゲー

「面白いゲーム」&「思い出のゲーム」をご紹介していく【おもゲー】のコーナーです。レトロゲームが好きな私が毎回ゲームを絞ってご紹介しています。

第4回目は「ナイトストライカー」です。
ネット記事を読んでいたら「オペレーション・ナイトストライカーズ」というゲームが、2025年にSteamで配信されるというアナウンスがありました。(2014年11月13日付)
ナイトストライカーは大好きゲームなので、びっくりしましたねぇ。

ということで、「オペレーション・ナイトストライカーズ」のタイトルに収録されている「ナイトストライカー」とは一体どういうゲームなのでしょうか?
いつもの【おもゲー】視点でご紹介します!

※記事にはネタバレが大いに含まれます。お気をつけ下さい。

ゲーム情報
ゲーム名:ナイトストライカー
メーカー:タイトー
稼働開始:1989年(平成元年)
ゲームジャンル:シューティング
その他:ボディソニックと4スピーカー仕様の大型筐体が存在する。

記録より記憶に残るゲーム

ナイトストライカーは非常にコアなファンを持つゲームです。
何がそこまでこのゲームの魅力となっているのでしょうか。

独特の大型筐体

まずゲーム筐体。ナイトストライカーは1989年に大型の筐体と共にゲーセンに登場しました。
この頃に流行っていた動く筐体ではないものの、タイトーがダライアスで培った「ボディーソニック」という音と振動でプレーヤーを楽しませてくれる仕組みが搭載されていました。

さらにプレーヤーの視野を覆うように上部と左右にパネルが突き出していて、そこに光が走ることで疾走感を演出していました。

大阪の「ザリガニ」にあった筐体。電源が入ってないため肝心の演出が見れず…。残念!

絶妙な「夜」の演出。バツグンの世界観

ナイトストライカー」というだけあり、夜の演出がゲーム全体に施されていて、それがゲームの世界観として確立されています。

夜の演出と言えば、タイトーという会社はこのゲーム以前に「ミッドナイトランディング」というゲームを出していました。
それは「旅客機を操縦して、滑走路に着陸をするだけ」というかなり特徴的なゲームでした。

その頃のビデオゲーム機のハードでは、そもそも飛行機の着陸を緻密なグラフィックで表現することは難しく、「夜間飛行という設定」にすることで、画像処理の負担を減らしてゲームを作ったのです。

ミッドナイトランディングの画面。真ん中に見えるライトアップされた滑走路がだんだん迫ってきます。筐体も大型で密閉されていたため、夜間の着陸という雰囲気がさらに良く演出されていました。

結果としてこれがバツグンの演出効果となりました。本当に夜間飛行をする旅客機を操作している感覚を味あわせてくれたのです。

3Dタイプのシューティングといえば、セガの「スペースハリアー」や「アフターバーナー」など、既に凄いゲームが台頭しており、後発のメーカーはそれらを超える3Dシューティングを作るのは大変そうでした。

しかし、タイトーは「夜」という経験のある演出効果を用い、ボディーソニックや視野を覆う筐体で、ナイトストライカーの世界観をガッツリ確立することに成功したのです。

1つ残念だったのは、そもそもこの筐体が置いてあるゲームセンターが少なかったということ。

私が住んでいた新潟市には、タイトー系列と思われるゲーセンに1台置いてありました。
その店舗以外では新潟で見たことがなかったため、もうちょっと台数が普及していればなぁ、と残念でなりません。

さらに、この筐体が壊れやすい、トラブルが起きやすい筐体だったらしく、せっかく置いてあるのに稼働していない、という事も発生していたようです。

まさに、当時私がプレーした筐体も途中から画面が消えてしまい、最終的にそのまま撤去されてしまいました。
激しくレバーを動かす場面もあるゲームだっただけに、耐久力のある筐体というのは難しかったのかもしれません。

カッコ良すぎる曲

さらに「ナイトストライカー」といえば、その名曲たちを外す事はできません!
ゲーム内容よりも音楽の方を先にイメージするというファンもきっと多いはず。
このゲームが稼働した年には、第3回ゲーメスト大賞の「ベストVGM(ビデオ・ゲーム・ミュージック)賞」の3位になっています。

さらに特筆すべきは、その次の年第4回ゲーメスト大賞にて、「ベストアルバム賞」の1位を取ってしまったことです。

画像では1位「ダライアスⅡ」となっていますが、そのCDにナイトストライカーが入っています
CDジャケットには「ダライアスⅡ」しか表に表記されてないため分かりづらいんですよね。

この記事にもあるように、このCDの8割がナイトストライカーの指示者だったようです。
「ダライアスⅡ」も決して悪い曲ではなく、むしろ素晴らしい曲だったのですが、ナイトストライカーが凄すぎたのです。

私もこのCDを持っていて、例に漏れず聴きまくりました。やっぱりナイトストライカーの曲の方がカッコよかったので、そちらばかり聴いてました。

当時、少年ジャンプで連載していた「電影少女」という漫画があり、それをナイトストライカーを聴きながらよく読んでいたので、いまでも電影少女を見ると、自動的に頭の中でナイトストライカーの曲が流れます。(何の話ですか)

これがベストアルバム賞を受賞した「ダライアスⅡ」のCD。右側に「NIGHT STRIKER」の文字が見えますね。これ私物です。これ自慢です。

とにかく、音楽でもナイトストライカーは世界観を確立していったため、これほどまでにコアなファンがいるゲームになったのだと私は思います。

肝心のゲーム内容はどうなのか?

ナイトストライカーは結果的に大ヒットしませんでした
時間がたち、改めてこのゲームが見直され、今はとても濃いファンが多いようですが。
しかし、1つのゲームとして凄く人気を得たゲームだったかというと・・・

そうなってしまったのは、ゲームバランスの部分に問題があったのだと思っています。
ってか、これ書いていて、後ろから誰かに刺されそうで怖いのですが。

もともとこのゲームは残機制ではなくシールド制で、最初は5つあるシールドが、敵の弾に当たるたびに1つずつ減り、0の状態でさらに弾に当たってゲームオーバーとなります。
残機制ではないですが、シールドが結局のところ残機と同じ意味なんですね。

そのシールドですが、1つの面をクリアするたびに1つ増えます
つまり1面クリアするたび1機増えるようなものなのです。

私はこれが根本的にゲームバランスを崩してしまったと思っています。
ゲームを進めていく上で、難しいルートを選べば確かに難しいですが、そうでないとクリア自体はさほど難しくありません

私も2回目のプレーで1コインクリアができました
難易度が低いことが、イコール悪いゲームという訳ではないのですが、このクリアごとにシールドが増える方式にすることで正直緊張感の薄いゲームという印象になってしまいました。

さきほども書いたように高難易度ルートでは、むしろ難しすぎて1コインクリアなんて簡単にできません。その難しいルートと簡単なルートとの差が激しすぎるんですよねぇ。

もともとのゲーム筐体の普及不足に加え、このゲームバランスということで、大ヒットまでには至らなかったのかなと思います。

ゲーム画面を見ながら話します

ナイトストライカーの特徴的な部分を、画面を見ながらご紹介します。

デモ画面のワンシーン。黒を基調としていること特徴的なフォントが雰囲気をよく出しています。

ハイスコア表記の画面。バックには自機が描かれています。こういう画像もいちいちカッコよく見えてくるゲームなんですよね。

ゲームスタート直後。ここから主人公が自機に乗り込んでゲームが始まります。

ゲームスタート直後。シールドが「5」になってます。5機設定と同じなのでちょっと嬉しい。

ボスを倒すと毎回ルート分岐が発生します。当時はこういうルート分岐型のゲームが結構ありましたよね。

はい、ここ!ステージクリアの際に1つシールドがもらえています。まぁ、プレーヤーとしたら助かるといえば助かるんですけど…。

ナイトストライカーといえばこの誘導弾。真っ直ぐ飛んでくる弾と、途中まで自機を追いかけてくるこの誘導弾があるのですが、これが最後までやっかいなんです。

屈指の難易度を誇る「K」ステージ。高速で進むトンネル内で、開け閉めするシャッターをすり抜けるのが難しい。トンネルステージ曲も最高なので、めっちゃテンションが上ります!

今回は全部左のルートを選択。最終面の「P」ステージでは・・・

スタート直後にロボットに変身!これで攻撃力もアップじゃー!と思ったら、当たり判定も倍増!ゲームが鬼のように難しくなります。

弾が避けきれずあえなくゲームオーバー。しかし大人はお金を持っている。すかさずコンティニューじゃー!

はい、最終ボス撃破!コンティニューした直後に倒したからシールドがあまりまくり
「P」ステージはロボに変身しましたが、他の最終ステージは別のイベントが発生します。それは自分の目で確かめてね!

エンディング。綺麗な夜景をバックに流れるストーリー。「シ・メール」という曲で締める。ストーリーは英語表記なので何のこっちゃ分かりません。きっと地球に平和が戻ったのでしょう。(おい)

まとめ

誰かが、このゲームのゲーム性に問題があるような書き方をしてましたが(あなたです)、ゲームがつまらない訳では決してありません

そもそもこのゲームはやり込み要素が多く存在していて、例えば、弾を1発も打たず、且つ1発も喰らわずにクリアすることで得られるボーナスがあるなど、ハイスコアを狙う楽しさが随所に盛り込まれていたりします。

エンディングパターン最終面のイベントそれぞれ用意されているため、これはまさしく家庭用でやり込む方がいいゲームかもしれません。
何より繰り返しゲームをプレーしても、それに耐えうる素晴らしい音楽がまた最高なので!

最初にご紹介した「オペレーション・ナイトストライカーズ」ですが、ナイトストライカーを未プレーで、買おうかどうか迷っているのであれば、迷わず買うことをおすすめします。

ナイトストライカーは、レトロゲーム、レトロシューティグの王道ですので、これを機会にぜひ体験してみてください!

ポンコツ太郎
ポンコツ太郎

また聴き直したらやっぱり良かった!iPhoneに改めて入れ直しましたよ。

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