「面白いゲーム」&「思い出のゲーム」をご紹介していく【おもゲー】のコーナーです。レトロゲームが好きな私が毎回ゲームを絞ってご紹介していきます。
第2回目は「大魔界村」です。
元祖◯にゲーのこのゲーム。難しいゲームのはずなのに、いまだに多くのレトロゲーセンに置かれる理由とは。私の視点でゆっくり解説していきたいと思います!
ゲーム情報
ゲーム名:大魔界村
メーカー:カプコン
稼働開始:1988年
ゲームジャンル:アクション
その他:1985年に稼働した「魔界村」の続編
この【おもゲー】コーナーですが、「レトロゲーセン探訪」で見かけたゲームを中心に取り上げたら、このブログとの相乗効果も高いんじゃね?ということに気づきました。(天才)
ということで、今回は「レトロゲーセン探訪」の取材の中で一番遭遇したゲーム、「大魔界村」を紹介したいと思います。
ちなみに、
以上の3店舗で稼働を確認しております。
テトリスなどの落ちゲーと上海を除いて、こんなに複数のゲーセンで見つけたゲームはないですね。
私も大好きなゲームなので嬉しい限りなんですけど、なぜこのゲームがそれほど人気なのでしょうか。
また昭和のゲームですわ
こちら「大魔界村」は、1988年に発表されました。
ということは昭和63年のれっきとした昭和ゲームでございます。
第1回目の「ドラゴンスピリット」と同じく、令和の今でも普通に通用する凄い完成度です。
色々書きたいことはありますが、今回は「なぜこのゲームは今でもたくさんのゲーセンに置かれているのか?」に焦点を絞ってお伝えしていきたいと思います。
人気の理由:これぞ正統進化ゲーム
「大魔界村」は「魔界村」というゲームの続編です。
魔界村はファミコンでも発売されて、当時は大ヒットしました。
カプコンという会社の名前を世に広めたゲームと言っても過言ではありません。
そんな「魔界村」ですが、アクションゲームとしての出来も良くて、やり込み要素も多く、一部カルト的な人気を博していました。
が。
この魔界村はとても難しいゲームであり、ゲーム好きの人以外は、1面の半分でほぼ100%ゲームオーバーになっていました。
はい。こいつのせいですね。
そこからの「大魔界村」です。
普通なら「難しいゲームの続編」ということで、さらに難しいゲームを想像して敬遠されそうです。
私も最初はプレーすることを躊躇しました。
しかし、このゲームをやる人たちが、とても楽しそうにプレーしてるのです。私の友人のすぐにこのゲームをプレーしてハマっていました。
私もそれを見て1回やってみたところ、その面白さにすぐハマリました。
魔界村をやっていた私は、まず攻撃バリエーションが増えたことが心地よかったです。
魔界村では左右にしか打てなかったショットが、上下左右に打てるようになったのです。
これが想像以上に快適で、操作になれるに従い攻略の幅がぐんと広がるんです。
上下に打てることで攻撃がより楽しくなりました。こういう進化はとても大切ですね。
また、ランダムでしか登場しなかった新たな武器たちが、一定の場所に存在する隠れ宝箱を出すことで、ある程度意図的に武器チェンジができるようになりました。
さらに、ザコ敵の出現方法や地形の変化など、演出も細かく、1つ1つが本当に丁寧に作られている。
そんな細かい配慮が随所にされていて、難しいながらもプレーしていて楽しいゲームに仕上がっていたのです。
おお。これぞ正当進化ゲーム。プレーヤーを動かして、ジャンプして、攻撃しているだけで、それだけでなんか楽しい。
これが面白いアクションゲームだよなー、と当時の私を感動させてくれたものです。
人気の理由:素晴らしい移植「メガドライブ版 大魔界村」
こんなに難しいゲームが今でも指示される理由は、そもそも「ある程度プレーできる人が存在している」ことに尽きると思うんです。
その、ある程度プレーできる人がいるという土台を作ってくれたのが、メガドライブ版大魔界村の存在です。
大魔界村のためにメガドライブを買っても損は無かったです。本当に。
「魔界村」の方はファミコンにまず移植されました。
そしてそれが大ヒットした訳ですが、そのファミコン版については正直良い移植だったとは思えませんでした。
ファミコンというハードの性能はもちろんあるものの、ボタン連射が効かないなど、細かなアーケード版との違いが、アーケード版をやっている人にはストレスでしかなかったんですよね。
しかし、大魔界村は違いました。
当時セガに在籍していた中裕司さんが、ゲームショーに出品されていた大魔界村をプレーし、メガドライブへの移植を熱望したことで、この移植を実現させたという話があります。
中裕司(なか ゆうじ)さんといえば「ソニックシリーズ」や「ファンタシースターオンライン」の制作者として超有名人。
そんな方が、この大魔界村に惚れ込んだという話は当時話題になり、その話がこのゲームの面白さを広く伝えることにも一役買っていました。
中裕司さんが初めて大魔界村をプレーしたと思われる1988年のAMショー。そのAMショーに出品された大魔界村の記事がゲーメスト(1988年12月号)に記載されています。
これがゲーメストに初めて掲載された大魔界村の記事。この雑誌掲載から2ヶ月遅れでゲームが発売されたせいで、ゲーメストに先に攻略記事が掲載されたそう。そのお詫びが、後に発売されたゲーメストに書かれてました。ゲーム調整に時間がかかったようです。
アーケードゲームの家庭用ゲーム機への移植というのは、ファミコン時代からずーーっと物議を醸すテーマで、色んなゲームで話題はつきないのですが、この大魔界村に関しては大成功。
ハードの違いから、キャラクターや背景の書き込みや、ボスパターンなどに違いがあるそうですが、正直そんなことが全く気にならないくらい良い出来の移植でした。
私も当時、ゲーセンで大魔界村をやり込む財力がなく(涙)、そんな私が練習用にと友人から借りたメガドライブ版の大魔界村を練習しまくったおかげで、そのままアーケードの大魔界村までクリアできるようになりました。
家庭用のゲーム機でやったことが、そのままアーケードで通用するといのは凄いことだったんですよ。
そんな素晴らしい移植ゲームがあったからこそ、その後の長い大魔界村人気に繋がったのだと私は思います。
人気の理由:永遠のライバル「レッドアリーマー」
ゲーム好きな若い人であれば「レッドアリーマー」というキャラクター名を知っている人もいると思います。
魔界村シリーズ屈指の人気キャラで、魔界村の1面の半分の地点で登場します。
そう。
たくさんの魔界村プレーヤーを地獄のずんどこに落としてくれた極悪キャラクターですね。
このレッドアリーマーだけではなく、魔界村や大魔界村には個性あるキャラクターが多く存在し、それらが引き立っていたことも人気の秘密かなと思います。
大魔界村では2面の途中に登場します。名前が「レッドアリーマーキング」になり鎧を着ています。相変わらずいらやしい動きをしますが、さすがに倒し方がバレバレなのでもう怖い敵ではなくなりました。
細かなネタの数々
魔界村から引き継いでいることなどを含めて、大魔界村の画像を見ながら特徴的な場面をご紹介していきます。
こちらは「魔界村」のスタート画面。主人公アーサーがプリンセスと一緒にいます。裸で。ってコラー!
そこにマントで顔を隠したサタンが登場。かっこよく顔を隠してからのーー
バーーン!って。ってか、お前らなにやってんだーー!のシーン。
サタンに無事救出されたプリンセスと1人残されたアーサー。救出されたプリンセスを逆ギレしたアーサーが追いかけていく、というのが魔界村のストーリーです。(違います)
こちらは「大魔界村」の1面。アーサーは最初は鎧を来ていますが、一撃くらうとパンイチになります。派手なトランクス。ザコ敵の悪魔や怖い背景があっても、パンイチのアーサーがいるせいで怖く見えません。
一面のボス。自分の首をわざわざ右手でもぎとって、その顔からゆーっくりな弾を撃ってきます。初見では大きくてインパクトがありますが、すぐに慣れて簡単に倒せてしまいます。
最終面では、「魔界村」でラスボスだった大魔王が2体で出現。顔は怖いが攻撃はそこまで強くなくて、こちらも慣れたら瞬殺できます。
1周目のラスボス、巨大鉢の「ベルゼバブ」。これは結構苦戦したなぁ。この巨大鉢から小さい鉢に変形するのですが、それをどの位置で変形させるかが攻略の鍵でした。
1周目クリアの画面。強制的に1面に戻されることが伝えられます。お決まりのパターン。
ご丁寧にプリンセスが攻略法を教えてくれます。2周目では新たに出てくる「サイコキャノン」という武器があるのですが、それが強すぎてゲームバランスがおかしくなってしまいました。そこだけ残念!
2周目のラストに登場するラスボス「ルシファー」。「ルシファー吉岡」さんとは関係ないらしい。最初は手こずりますが、2,3度戦えば比較的簡単に勝ててしまう悲しいラスボス。
ルシファーを倒すとエンディング。ここではこれまで倒したボスを名前付きで紹介してくれます。ボスだけではなく、キャラクター紹介もあるのですが・・・
はい、ここ!プリンセスの名前が「プリンセス プリンプリン」まではいいとして、スリーサイズが公開されてるがな!ここまで頑張ってくれたお礼です、ってバカ!まぁ、昭和のゲームということでオッケーー。(全部昭和のせいにする)
ということで、ステージ数は5つあって、それを2周するので、全面クリアまで10面ある感じですかね。
ゲームテンポもいいし、プレー時間もそれほど長くありません。
こういうのがゲーセン側としても稼げるゲームとして重要なんでしょうねー。
ゲーメスト(1990年2月号)に掲載された「第3回ゲーメスト大賞」。大魔界村は総合で10位でした。
この年は「テトリス」が大賞を受賞。ワルキューレの伝説やダライアス2、エリア88、天地を喰らうなど、いまでもレトロゲーセンで見かけますね。こう見ると、なかなかの豊作な年でした。
大魔界村は任天堂Switchやプレステでも「カプコンArcade Stadium」というゲームに入っていますので、もし興味が湧くいた方はプレーしてみてくださいね。
久しぶりにSwitchで大魔界村をやったら2周クリアできました。まだ腕はなまってない!
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