ゲームセンター専門雑誌「ゲーメスト」:我が青春の誤植雑誌

おもゲー

「面白いゲーム」&「思い出のゲーム」をご紹介していく【おもゲー】のコーナーです。レトロゲームが好きな私が毎回ゲームを絞ってご紹介しています。

が!

今回は特別編。いまは無きゲーセンの専門誌「ゲーメスト」を取り上げたいと思います。
一時期は30万部を超える人気雑誌だったゲーメスト。
その雑誌について、いつもの【おもゲー】視点でご紹介します!

雑誌情報
雑誌名:ゲーメスト
出版元:新声社
発行期間:1986年(昭和61年)~1999年(平成11年)
ジャンル:アーケードゲーム専門誌
その他:新声社の倒産を期に廃刊

ゲーメストとの出会い

私は小学校の低学年から、駄菓子屋にあるビデオゲーム大好きでした。
ファミコンが登場してからも、ファミコンとビデオゲームとのハードの差にいちはやく気づき(天才)、ビデオゲームを好んでやっていました

そんな私に共感してくれる友達が現れたのが小学5年生の頃。
彼もゲームが好きでファミコンパソコンアーゲードゲームのことも知っており、且つ学校の成績までトップクラスという出来杉君を超えた超出来杉君でした。

そんな超出来杉君が、小学6年になった私に教えてくれたのがこの「ゲーメスト」です。
彼は既に「Beep」という雑誌を毎月買っていたため他の雑誌は買えないようでした。

私も最初はゲーセンの雑誌を買ってまでなぁ・・・と思っていたのですが、いざ1冊買ってみたところ、毎日朝から晩までゲーメストを読む始末。
ビデオゲームの画面が映っている雑誌というだけで、目が離せなくなることに自分でもびっくりでした。

初めて買ったゲーメスト。まだ取っておいて本当に良かった。

本屋からの圧力で毎月買う羽目に

当時、1987年(昭和62年)頃の「ゲーメスト」は有名な雑誌ではなかったため、どの本屋にもあるわけではありませんでした。

しかし、偶然にも学校の近くの本屋に1冊だけ置いてあるゲーメストを発見したのです。
それから2ヶ月連続で買い、3ヶ月目に入ったときでした。
小学6年生の私は1冊480円のゲーメストを買うべきか迷っていました。
他にも買いたいものがあるし・・・
でも、今月も読みたい気もする。

本屋で発売されたばかりのゲーメストを目の前に悩んでいると、その本屋のおばちゃんが私に近寄ってきて言ったのです。

「それ買わないの?その本、あんたしか買わないから買ってくれないと困るんだけど…

OH!なんということでしょう。
こんなことを小学生に言って良いのでしょうか?いや良くない。(反語)

でも、小学生からポンコツの私は、これを聞いて

「そうか、本屋さん、困るのか・・・」

という今世紀最大の思考ミスを犯し、これをきっかけに毎月ゲーメストを買うことになるのです。

※ちなみに、私はゲーメストをその後も買い続けていたにも関わらず、その本屋は途中で潰れてしまいました

こんだけ買いました

私が買ったゲーメストはこれが全部です。

一体何冊あるのでしょう。面倒くさくて数えてません。

高校に入るくらいまでは毎月買ってた気がします。高校に入ってからは部活が忙しくなり、ゲーメストも、たまーに買う雑誌になりました。

ゲーメストといえば「誤植」なんですが・・・

ゲーメストといえば「誤植が多い雑誌」ということで有名です。

最も有名なのが、とあるレースゲームの紹介で、「ハンドルを右に」と書くべきところに「インド人を右に」と書かれていた、という誤植でしょう。

しかし、この最も有名な誤植は、私がゲーメストを毎月買わなくなってからの誤植で、これだけゲーメストを持っていながら、その誤植の刊を私は持ってません。ちくそー!意味ねー!

それ以外にも、数え上げればきりが無いゲーメストの誤植ですが、それらを1つ1つ紹介したホームページまであるようです。

でもですね。
そもそも私がゲーメストを読み込んでいるようで読み込んでない(眺めているだけ説)ため、ほとんど誤植に気が付かない有り様でした。
そんな感じで、4年も5年も買い続けた私にゲーメストは感謝してくれてもいいと思う!(もう廃刊したけど)

楽しみだった最新ゲーム情報

ここからは実際のゲーメストを見ながら、当時の話なんかをしたいと思います。

その頃のゲーム業界では、年に2回、「AMショー」「AOUショー」という、各メーカーが新作ゲームを持ち寄ってゲームの発表をする「東京ゲームショー」みたいなイベントがありました。(これって今でもあるのかな?)

ゲーメストでも、ゲームショーの度に毎回特集してくれて、それを見ながら今後どんなゲームが出てくるのか、ワクワクして見ていたものです。

ショーの中で各メーカーのブースが、どんなゲームをどういう風に置いていたのかが書かれてます。
他のページには写真もあったりして、その熱気が伝わりました。
東京というのは、こんなイベントがしょっちゅうあって羨ましいなと思ったものです。

これはセガのブース。1987年なのでアフターバーナー2が新作ゲームとして出ています。「体感ゲーム」というジャンルが大盛りあがりの年でした。今みると置いてあるゲームが豪華すぎ

社会人になるまでとうとうゲームショーにはいけませんでしが、実際には行けなくても、こうして雑誌でその場の雰囲気を味わえるのは本当に嬉しいし、楽しかったですね。

憧れのゲーセン「ミッキー」

ゲームショーに憧れていた私ですが、「憧れ」ということでいうと、ゲーメストには様々な「憧れ」がありました。

まずこれ。毎月ゲーメストに広告を出していた「ゲームコーナーミッキー」です。
1ゲーム50円!さらに、雑誌のサービス券を持っていくと2プレー無料に。
ミッキーさんは大型筐体のゲームも導入するのが早くて、それらが全部50円という夢のようなゲーセンでした。(行ったことないけど)
東京のど真ん中にあるということで、改めて東京の凄さを知ったものです。

ちなみに、まだミッキーは存在するのかを調べてみたところ、2019年に閉店してしまったそうです。残念!
ってか、2019年て結構最近まであったんじゃん!!行けばよかったーー!!

時給650円。東京のど真ん中でもこの時給。決してブラック企業とかではなくて、昭和がブラックなだけです。(おい)

憧れの自宅ゲーセン

「憧れ」で話を続けると、「ゲーム基板を買う」というのも憧れでしたね。
ゲーム基板を買うなんて発想がなかった私は、ゲーメストの広告で初めて基盤が売れられているのを見たとき驚いたものです。

こんな感じで、ゲーム基板の値段が表示されていました。写真は昭和62年ころかな。
グロブダーが5,000円!ペンゴが2,000円ですぜ!今見ると凄まじい値段ですが、ファミコンカセットが5,000円くらいだったので、そんなのと比べてしまい、基盤は高いなーと指を加えて見ていました。

こういった基盤の広告は、買えなくても今のゲーム基板相場っていくらなの?っていう感じで毎月チェックしてましたね。
これがその後、私の「中古車のチラシ見るの好き」に繋がっていくのですが、これが原点だったのですわ。いま気づきました。

脱衣麻雀のコーナー

最後の「憧れ」脱衣麻雀コーナーです。
小学6年の私なんて、◯も生えそろってないただのク◯野郎じゃないですか?(言い過ぎ)
そんな私が大人の階段を覗ける場所が脱衣麻雀のコーナーでした。

色々問題があると思ってモザイクをかけたら、さらに怪しくなる始末。(涙)
スーパーリアル麻雀名場面」って書いておきながら、麻雀シーンが1コマもない!そんなゲーメストが好きだー!

脱衣麻雀の中でも屈指のヤバさを誇る「麻雀ファンクラブ」の広告。もう色々ヤバすぎて、何を語ればいいのか分かりません。レトロゲーセンで見かけたらとにかくやっときます。これぞザ・昭和ゲーム!

ちなみに、「脱衣麻雀」というのは、ゲーメストが定着させた言葉なんだそうです。
それまでは呼び方が統一されておらず、人によっては「脱がせ麻雀」と呼ぶ人もいたのだとか。やべーですね!(脱衣麻雀十分やべーけどね!

ゲームサークルのコーナー

初期のゲーメストには、全国に存在した「ゲームサークル」を紹介するコーナーもありました。

1つのサークルを深堀って紹介。顔が出まくっててモザイクかけるの大変なんですけど。

対戦ゲームなんて無かった頃から、既にこういう集まりがあって活動されていたのですね。
みんなで集まって、ゲームをしたり情報交換をしたり
2Pのゲームなんて私には関係ないものだと思ってましたが、こういう仲間がいたら楽しくできそう!
大人たちはこうやってゲームを楽しむものなんだなぁ、と小学生の私は関心して読んでいたものです。

私もゲーム好きと集まってゲーセンで談笑しながらゲームをするのでしょう。そのタイミングを今も待っています。(もう30年くらい通り過ぎてます)

ポスターが当たった奇跡

ゲーメストに一生懸命貢いでいた私ですが、なんと1度だけゲーメストのプレゼント企画で当たったことがあります。

これは1988年5月号のプレゼントコーナー。写真の右上にある「①グラディウスⅡポスター」がそれ。
この時はグラディウスⅡが稼働した直後で、まさにゲーセンがグラⅡ人気で湧きまくっていたときです。
私もまさか当たるとは思わず、応募ハガキの隅に

「僕:どーせ当たらないんだ・・・」

「ゲーメスト:そんなことはないよ。ゲーメストは裏切らないよ。」

という超サブい掛け合いを、汚ったない漫画付きで書いて応募したのです。
今考えると寒くて絶対できない行為ですが、若い私にはその温度が分からず出してしまったのです。

ところが2ヶ月後、ゲーメストを買って見てみると、私の名前が出てるではありませんか!!
たまげましたよ。このプレゼントの中でも絶対1番人気のポスターだと思っていたので、まさが当たるなんて。
何でも書いて送ってみるものです。(寒くても

グラディウスⅡは第2回ゲーメスト大賞にも輝いた大人気ゲーム。そのポスターが当たるなんて。私の運はここで尽きました

ちなみに、当選時のゲーメストももちろん持ってますが、普通にフルネームが出ているので隠しておきます。(拡散しそうな人が近くにいるので)

この時に当たったグラディウスⅡのポスターは、その後ずっと部屋に飾られていたのですが、私が大学進学で家を出る時に、外して大切に仕舞ってそこから行方不明です。(おい)

そういえば、私はファミコンソフトのパンフレットなど、たくさん持っていたのですが、それらは絶対大切にしようと思い、大切に特別に保管したものは全て行方不明となりました。

ということはゲーメストって・・・

そんなことで(おい)、「私とゲーメスト」はここらへんで終わりたいと思います!

ポンコツ太郎
ポンコツ太郎

久しぶりに押入れから取り出したゲーメストたち。無くならないうちにまた元に戻しておきます!

その他にもこんなものが・・・

1989年4月号。「上海2」が初登場した記事。まさかこれが令和になってもフル稼働してる凄いゲームであると誰が予想したでしょう。

ビリヤード講座。第2回。ってコラーー!ビデオゲーム専門誌だろうが!何をブレたこと書いとんねん!とブレブレのブログを書いている私が怒る。

裏表紙には筐体の広告が。当時は全くなんとも思ってませんでしたが、これはこれで味わい深い。この筐体、ゲーム切り替えスイッチがあるじゃないか!膝下にあるレバーがそれだろうか。是非イジってみたい。

本編で書くのを忘れましたが、ゲーメストには年に1回、ゲーメスト大賞というイベントがありました。1年を振り返って、その年の最も優れた(?)ゲームに与えられます。第1回~第4回までの4年分をまとめて撮りました。

第1回ダライアス、第2回グラディウスⅡ、第3回テトリス、第4回ファイナルファイト。
この後、第5回ストリートファイターII、第6回ストリートファイターIIダッシュと、カプコンの天下が続いていきます。

ってか、こんな大事なこと忘れるな俺!!

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